三重県四日市市のご当地グルメ「トンテキ」を、ご家庭で調理するとどうしても肉がパサパサになってしまうことがあります。本記事では、トンテキがパサパサになる原因と、トンテキを柔らかくする方法を紹介します。
トンテキがパサパサになる原因と柔らかくする方法
ロース肉ではなく肩ロースを使う
トンカツ用などのロース肉は赤身と脂身がはっきりと分かれているので、加熱し過ぎるとすぐに肉汁が流れ出て肉が硬くなってしまいます。
一方、肩ロースは赤身と脂身が霜降り状になっているので、弱火でじっくりと加熱すればパサパサになりにくいです。
焼く前に筋切りをする
豚肉は筋繊維でできているので、加熱して水分が蒸発すると筋繊維が収縮します。筋繊維が縮む肉汁が流れ出てしまい、これが原因で肉の食感がパサパサになってしまうのです。
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これを防ぐためには、豚肉を焼く前に筋切りという下処理をする必要があります。筋切り処理は、豚肉の脂身の部分に深く切れ目を入れます。さらに、格子状に浅く切れ目を入れて、肉全体の筋繊維を切っていきます。
厚い肉を使用する場合は、包丁の背で肉をまんべんなく叩いて、肉の厚みを均等すると良いでしょう。
トンテキの本場である三重県四日市市では、肉の脂身側から約2㎝間隔でてのひら状に切り込みを入れる「グローブカット」という筋切り方法を行うことがあります。この下処理を行うことで肉に火が通りやすくなり、切れ目があることでソースがからみやすくなります。
トンテキがパサパサになる主な原因は焼き過ぎ
豚肉に含まれるタンパク質は65℃あたりから凝固作用が始まり、焼き過ぎで筋繊維が収縮すると肉汁が流れ出てパサパサになります。ですから、豚肉の中心温度が65℃を超えないように焼くことが重要です。
豚肉はしっかり火を通さないと食べるのが怖いと思われがちですが、61℃以上の加熱で殺菌されます。USDA(米国農務省)によると、60℃以下はE型肝炎ウイルス感染のリスクがある危険温度帯としており、 61℃以上での調理を推奨しています。(参考資料:低温調理器BONIQ 低温調理 加熱時間基準表)
トンテキを柔らかく焼く方法は、豚肉を中火の弱火くらいで焼き、豚肉に焼き色がついたら裏返してフタをし、弱火で肉の中まで火を通します。加熱時間は肉の厚さによって異なりますが、100~150gの肉の加熱時間は5~10分程度が目安で、200gの肉の加熱時間は12~15分程度が目安になります。
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パッケージの裏面にグローブカットのやり方や加熱時間の目安などを記載した「トンテキの素」があるので、こちらを使うとご家庭で手軽に美味しいトンテキが作れます。
トンテキの素
本場のトンテキのタレ
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