奈良漬・甲南漬・守口漬・ぬか漬けの違い

奈良漬と非常によく似た漬物に、甲南漬と守口漬がありますが、これらの違いはあるのでしょうか。また、奈良漬とぬか漬けは、どのような違いがあるのでしょうか。本記事では、奈良県の伝統食である奈良漬を中心に、それにまつわる他の漬物との違いを紹介します。

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奈良漬・甲南漬・守口漬の違い

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奈良漬とは、塩漬けにした野菜や果物を、さけ粕に何度も漬け込んで作る奈良発祥の漬物です。それが江戸時代には、粕漬全般の名称として全国的に奈良漬が認知されるようになりました。ですから、一般的には「粕漬=奈良漬」という認識なのです。

甲南漬は、兵庫県神戸市東灘区で製造されたみりんの副産物であるみりん粕で、奈良漬を漬けなおしたものです。つまり、みりん粕で漬けなおすという、ひと手間の違いが奈良漬と甲南漬の異なる点です。

甲南漬の見た目は奈良漬とほぼ同じですが、出来上がった奈良漬をみりん粕で漬け込むことで、甲南漬はさらに濃厚な味わいになります。

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守口漬は、愛知県名古屋市周辺で収穫した守口大根を、さけ粕とみりん粕で漬け込んだ漬物です。考案当初は、「守口大根味醂粕漬(もりぐちだいこんみりんかすづけ)」という名称でしたが、現在はその略称の「守口漬」という呼び方が定着しています。

奈良漬と甲南漬は、シロウリやスイカなど、様々な野菜と果物を漬物にしますが、それに対して守口漬は、守口大根を主な原料として使っているという違いがあります。守口大根は、ゴボウのように細長い見た目をしているのが特徴です。

奈良漬

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甲南漬

守口漬

奈良漬とぬか漬けの違い

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奈良漬・甲南漬・守口漬の三者は関わりがあり、それぞれに似たようなところがありますが、これらとぬか漬けは全く違います。

すでに述べていますが、奈良漬は、塩漬けにした野菜や果物を、さけ粕に何度も漬け込んだ奈良発祥の漬物です。一方、ぬか漬けは、米糠(こめぬか)で野菜を漬け込むという違いがあります。

ぬか漬けの起源は平安時代の京都とされていますが、本格的にぬか漬けが普及したのは江戸時代の北九州と言われています。

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奈良漬は、さけ粕に含まれるアミノ酸や糖質が変化して生成された「メラノイジン」という物質の影響で、漬けた野菜の色が黒く変わり、芳醇な味わいになります。

ぬか漬けは、野菜そのままの色で、米糠由来の乳酸菌の影響より、ヨーグルトに似たような香りがします。

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