半田そうめんは、徳島県美馬郡つるぎ町(旧半田町)に江戸時代から伝わるそうめんで、通常のそうめんとは違った特徴があります。本記事では、半田そうめんと通常のそうめんの違いについて解説していきます。徳島県には、半田そうめんのふしめんを使った「ふしめん汁(ふし汁)」という郷土料理があります。ふしめんとは、どのようなものなのでしょうか。
半田そうめんとそうめんの違い
半田そうめんと通常のそうめんの違いは、麺の太さが異なるという点です。通常のそうめんの太さは直径1.3mm未満が基準とされていますが、半田そうめんの太さは直径1.4〜1.6mmほどあります。
半田そうめんの発祥は、江戸時代に吉野川で水運を営んでいた半田地区の船頭たちが、奈良の三輪地区から製麺の技術を持ち込み、冬の仕事の無い時期にそうめん作りをしたのが始めりとされています。当時は船頭たちが自分で食べるためにそうめんを作っていたので、本来の細さまで延ばす必要がありませんでした。その製法が現代でも伝承されているので、半田そうめんは通常のそうめんよりも太いわけです。
Sponsored Links
農林水産省が定める「乾めん類品質表示基準(JAS規格)」では、そうめんの太さは直径1.3mm未満、ひやむぎの太さは直径1.3mm以上1.7mm未満と定められています。ですから、半田そうめんはひやむぎと同じくらいの太さなのですが、江戸時代からの歴史ある製法により、つるぎ町(旧半田町)で作られたものに限って「そうめん」と呼称が認められています。
半田そうめんは、通常のそうめんと比べてやや太いため、その分コシが強いのが特徴です。半田そうめんは、通常のそうめんと同様に冷たいつけ汁に付けて食べることもできますが、半田そうめんは麺が太いので、温かい汁で煮込んでも、パスタのように炒めても伸びにくいという違いがあります。そのため半田そうめんは、様々な料理に使うことができます。
半田手延べそうめん(270g×5個)
半田そうめんの「ふしめん」とは?
半田そうめんは、通常のそうめんとは違い、麺が太くコシが強いのが特徴です。この特徴を最も活かせるのが半田そうめんの「ふしめん」という部分です。
ふしめんとは、半田そうめんを製造する過程でできる「ふし(節)」の部分を指します。手延べそうめんを作る際に、麺を一定の長さに切り揃えるときにできる端の部分がふしめんです。この部分は、通常の麺よりも太さが不均一で形もまちまちですが、通常のそうめんよりも麺が太い半田そうめんのふしめんは、コシが強くもっちりとした食感と独特の風味が味わえます。
Sponsored Links
徳島県では、ふしめんと季節の野菜やキノコなどを醤油味で煮込んだ「ふしめん汁(ふし汁)」という郷土料理があり、この料理をお正月などのハレの日の集まりで作ることがあります。
半田そうめんは通常のそうめんとは違い、麺が太く伸びにくいので、ふしめん汁のような煮込み料理に使っても、美味しくいただけます。
半田手延べふしめん
Sponsored Links
おすすめの記事
松江ラーメンの特徴は?しじみやあんかけなどアレンジいろいろ!