山梨県の代表的な郷土料理である「ほうとう」と一般的に食べられている「すいとん」との違いは何なのでしょうか?また、きしめんで代用してほうとうを作ろうと思っても、ほうとう特有の味わいが再現できない理由についても紹介します。
「ほうとう」と「すいとん」の違いは?
ほうとうとすいとんは、どちらも小麦粉に水を加えて作りますが、ほうとうは太く短い麺で、すいとんは適当な大きさにちぎった団子という違いがあります。
ほうとうの作り方は、小麦粉に水を加えて練り、太く平たく短い麺に切ってから、カボチャなどの野菜と一緒に味噌で味付けした汁で煮込みます。
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また、山梨県富士川町十谷地区には、麺ではなく「みみ」と呼ばれる農具の「箕(み)」に似せた三角形の特殊な形状をしたものもあります。みみを使った料理は「みみ汁」や「みみぼうとう」と呼んで区別しています。
すいとんの作り方は、小麦粉に水を加えて練ってから、団子くらいの適当な大きさにちぎり、味噌や醤油で味付けされた汁で野菜などと共に煮込みます。ほうとうは味噌味が基本なので、ほうとうと醤油味のすいとんは味付けが違います。
すいとんは、南北朝時代あたりから書物に「水団」の語が見らようになりますが、具体的な作り方などについては記述がないので、どのような料理だったのか明確には分かっていません。
ほうとうは現在は山梨県を中心に作られる郷土料理ですが、「求法記」や「斉民要術」「和名類聚抄」などの記述によると、ほうとうは中国生まれの食べ物で、日本に移入されたことが分かります。
きしめんで代用してもほうとうにならない理由とは?
ネット上では、ほうとうの代わりにきしめんを使って、「ほうとう風きしめん」を作るレシピがいくつか紹介されていますが、実際に作ってみると、ほうとう特有のとろみが再現できずに、ただの煮込みうどんのようになってしまうことが多々あります。
それでは、なぜきしめんで代用してもほうとうにならないのでしょうか。その理由は、ほうとうときしめんの作り方が全く違うからです。
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ほうとうの作り方は小麦粉に水を加えて練ります。一方、きしめんの作り方は、小麦粉に水と塩を加えて練るという違いがあります。
小麦粉は水だけで練ってもグルテンが形成されますが、塩水で練った方がより引き締まったグルテンになります。この強力なグルテンがきしめんのコシのもとになるのです。
ほうとうは小麦粉を水だけで練るので、きしめんのような弾力性はありませんが、ほうとうを煮込むことで独特なとろみが生まれます。引き締まったグルテンでできたきしめんでは、ほうとう特有のまろやかな味わいを再現することは難しいです。
ご自宅で山梨県の「ほうとう」を楽しむ
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