大分県のご当地グルメ「とり天」と、香川県をはじめ西日本を中心に食べられている「かしわ天」は、使用している鶏肉の部位が違います。そもそも、とり天とかしわ天は、一般的に食べられている唐揚げと何が違うのでしょうか。本記事では、とり天・かしわ天・唐揚げの違いについて紹介します。
とり天・かしわ天・唐揚げの違い
とり天は鶏もも肉を天ぷらの衣で揚げる
大分県のご当地グルメ「とり天」の発祥については諸説あり、複数の店舗が元祖を主張していますが、発祥店の1つとされる中華料理店「レストラン東洋軒」の公式サイトには、とり天の作り方について次のような内容が記載されています。
国産鶏のモモ肉の皮をはいで、平らにそぎ切りに特製しょう油とニンニク、ごま油で味付けし、新鮮朝取り卵と小麦粉、片栗粉の入った衣を付けて165℃〜170℃の油で3〜4分揚げた「とり天」(引用元:レストラン東洋軒公式サイト 元祖とり天)
一般的な唐揚げは、鶏もも肉と鶏むね肉のどちらも使用しますが、大分名物のとり天は、主に鶏もも肉を使うという違いがあります。とり天が考案された当時(昭和初期)は、今のように肉質が柔らかいブロイラー鶏の流通が少なく、肉質が硬い地鶏でとり天を作っていたので、比較的柔らかい鶏もも肉の部位を平らにそぎ落として天ぷらにしていました。
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とり天の衣は、卵と小麦粉と片栗粉で出来ており、いわゆる天ぷらを揚げる衣とほぼ同じです。それと比べて、一般的な唐揚げは、片栗粉のみで鶏肉を揚げるという違いがあります。天ぷらの衣を使うことで、とり天は唐揚げよりも早く揚がり、サクサクとした食感に仕上がります。
とり天は、練りからしを添えた酢醤油(ポン酢)で食べるのが一般的ですが、大分県の特産品であるカボスの果汁を搾りかけて食べることもあります。
かしわ天は主に鶏むね肉を使う
かしわ天は、香川県の名物である讃岐うどんのトッピングの定番メニューとして知られていますが、関西地方など西日本を中心にかしわ天が食べられています。西日本の多くの地域では、鶏肉のことを「かしわ」と呼びます。
かしわ天に使われている衣は、とり天と同じく天ぷらの衣ですが、主に鶏もも肉を使用するとり天とは違い、かしわ天では鶏むね肉を使うことが多いです。かしわ天は天ぷらの衣をつけて揚げるので、片栗粉だけで揚げる一般的な唐揚げとは作り方が違います。
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鶏もも肉には脂分が多く含まれているので、鶏もも肉を使った大分県のとり天はジューシーな味わいです。それと比べて、鶏むね肉に含まれる脂分は少ないので、香川県のかしわ天はさっぱりとしているという味の違いがあります。
香川県のかしわ天も、大分県のとり天と同様に、練りからしを添えた酢醤油(ポン酢)で食べるのが一般的です。
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