福岡発祥の「パリパリピーマン」は、ピーマンの苦みを抑えてパリパリの食感が楽しめるご当地グルメです。パリパリピーマンの作り方はとても簡単で、ピーマンを切って氷水につけるだけです。これだけでピーマンがなぜパリパリになるのでしょうか?氷水にどのくらいの時間つけておけばパリパリピーマンが完成するのでしょうか?本記事では、パリパリピーマンの作り方やパリパリになる理由について紹介します。
パリパリピーマンの作り方
パリパリピーマンの発祥は、福岡県福岡市でもつ焼きを提供している「塩田屋」が始まりとされています。塩田屋の店主がピーマンを氷水に浸けた状態で、誤って二晩も放置してしまったことがパリパリピーマン誕生のきっかけになったそうです。塩田屋では、冷やしピーマンという料理名で提供されていましたが、メディアを通してパリパリピーマンという名前で広く認知されるようになりました。
家庭でのパリパリピーマンの作り方は、まず初めに、よく洗ったピーマンを縦に切ってから種とワタを取り除きます。次に、切ったピーマンを氷水につけて冷蔵庫に入れます。氷が溶けたら新しい氷を補充します。
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ピーマンを氷水につける時間は?
塩田屋の店主のようにピーマンを氷水に二晩つけても良いですが、もう少し簡単に短時間で作ることもできます。ピーマンを氷水につけておく時間は、最低でも1時間は氷水で冷やしておく必要があります。できれば氷水で一晩ほど冷やすと、パリパリ食感のピーマンになります。
出来上がったパリパリピーマンは、お好みで塩をかけたり、味噌を添えたりして美味しくいただけます。
パリパリピーマンはなぜパリパリの食感になるのか?
ピーマンを氷水に浸しただけで、パリパリの食感に変わるのはなぜなのか?ピーマンの原種は中南米産の唐辛子で、その唐辛子はとても乾燥した土地で育ちます。
そのため、ピーマンは内部に水分をたっぷり貯える性質があり、多くの水分を貯えるために、ピーマンには巨大細胞と呼ばれる特殊な細胞が存在します。
ピーマンの通常の細胞は直径0.15mmほどですが、巨大細胞は、その名の通りとても大きな細胞で、通常の細胞と比べておよそ300倍の体積があります。巨大細胞は、ピーマンの内側に存在し、多くの水分を貯えているのです。
もともとピーマンは、たくさんの水分を巨大細胞に貯えていますが、氷水に長時間つけるとさらに水分を貯えてパリパリ食感になります。
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ピーマンが苦いのは日本だけ!?
パリパリピーマンにすると苦味は和らぎますが、ピーマンの苦みが全くなくなるわけではありません。実は、ピーマンが苦いのは日本特有の問題なのです。
日本のピーマンは、品種改良でパプリカとシシトウの仲間が合わさってできました。海外にも日本のピーマンに近いものはありますが、これだけ苦味がしっかり出たピーマンは他にはないと言われています。
昭和30年頃の日本のピーマンは、現在のパプリカのような苦味が少なめで甘味のあるものでした。しかし、実が大きい分、実る数が少ないため値段が高めで、現在の貨幣価値に換算すると2倍以上の値段だったそうです。
そこで注目されたのが、たくさんの実ができるシシトウです。日本のピーマンは、シシトウのたくさん実ができる性質と、ベルペッパー(パプリカ)の瑞々しい性質を品種改良で受け継いだもので、同時にシシトウの苦味も受け継いでしまったのです。
スライスピーマン(冷凍)
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