九州地方では、だんごと野菜をだし汁で煮込んだ料理のことを「だご汁」と言ったり「だんご汁」と呼んだりします。それでは、だご汁とだんご汁の違いはあるのでしょうか。また、だご汁とだんご汁はどこの県の郷土料理なのでしょうか。
だご汁とだんご汁の違いは?
だご汁の「だご」とは、「だんご」が訛った言葉なので、基本的にだご汁とだんご汁は同じ料理です。ただし、地域や家庭によってだんごの形状や味付けに違いがあります。
たとえば、熊本県のだご汁は、小麦粉に塩と水を加えて練り合わせた生地をちぎった丸いだんごや、押しつぶして平たくしただんごを使うことが多いです。一方、大分県ではだご汁ではなく、だんご汁と呼ばれることが多く、生地は帯状に引き延ばしたものを使うという違いがあります。
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熊本県のだご汁の味付けは味噌味が主流ですが、醤油を使うことも少なくありません。それと比べて、大分県のだんご汁は、ほとんどが味噌味です。
熊本県のだご汁と大分県のだんご汁には、人参、大根、里芋、ごぼう、椎茸など、家庭にある様々な野菜やきのこ類を使います。これらの食材とだんごを、いりこでとっただし汁で煮込んで作ります。
だご汁とだんご汁はどこの県の郷土料理?
だご汁とだんご汁は、いろいろな県で食べられているので、いったいどこの県の郷土料理なのだろうと、疑問に思うのではないでしょうか。
結論から言うと、だご汁とだんご汁は、沖縄県を除く九州地方の各県に共通した郷土料理です。たとえば、佐賀県では、だご汁のことを「つんきーだご」と呼ぶことがありますが、「つんきー」とはちぎることを意味する方言なので、呼び方が違っても地元の人たちは「つんきーだご」のことをだご汁と認識しています。
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だご汁とだんご汁に用いられるだんごの形状は、「丸い」「平たい」「平たく長い」の3種類に大きく分けられます。
大分県のだんご汁には、平たく長い帯状のだんごが使われることが多いです。福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県は、丸いだんごと平たいだんごを使うことがありますが、平たいだんごを好む傾向があります。宮崎県と鹿児島県でも、丸いだんごと平たいだんごを使いますが、どちらかと言うと丸いだんごを好む傾向があります。
だご汁とだんご汁の味付けは、地域や家庭によって味噌味と醤油味のものがありますが、九州では味噌味を好む県が多いです。特に大分県は味噌味指向が強いです。大分県のだんご汁に用いられる帯状のだんごに、きな粉と砂糖をまぶすと「やせうま」という大分県の郷土料理になります。
大分名物「だんご汁」と「やせうま」のセット
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