「からし蓮根」は江戸時代から熊本県に伝わる揚げ料理で、蓮根の穴の中と外側の衣が鮮やかな黄色をしているのが特徴です。からし蓮根が黄色いのは、原料となる辛子の色だろうと思われがちですが、辛子は蓮根の穴に詰められているだけで、実はからし蓮根の衣には辛子が使われていません。それでは、からし蓮根の衣はなぜ黄色いのでしょうか。本記事では、からし蓮根の衣が黄色い理由と、からし蓮根が辛すぎる時に辛さを和らげる食べ方について紹介します。
からし蓮根の衣はなぜ黄色い?
からし蓮根が考案されたのは1632年(寛永九年)のことで、病弱だった肥後細川家初代藩主忠利公のために、何か体に良い食べ物をと思い作られました。当時のからし蓮根のレシピは次の通りです。
味噌と和からしを混ぜ合わせたものをれんこんの穴に詰め、小麦粉、空豆粉、卵の黄身の衣をつけて油で揚げた。(引用元:農林水産省WEBサイト からし蓮根 熊本県)
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からし蓮根は、原料に辛子が使われていますが、蓮根の穴の中だけです。からし蓮根の衣には卵の黄身が使われているので、多少は黄色くなりますが、通常の天ぷらでも卵の黄身を使用するので、卵の黄身だけでは、そこまで黄色くならないはずです。
それでは、からし蓮根の衣はなぜ黄色いのでしょうか。その理由は、からし蓮根の衣には、黄色い食用色素のウコン粉が使われいるからです。衣に使用する小麦粉にウコン粉を混ぜ合わせることで、和辛子と同じくらい鮮やかな黄色い衣になります。
からし蓮根が辛すぎる時の食べ方
からし蓮根は、蓮根の穴の中に詰まっている和辛子のツンとする辛さがたまらなく美味しいのですが、人によってはちょっと辛すぎると感じることもあります。辛い食べ物が平気な人は、からし蓮根に醤油をつけて食べると美味しくいただけます。しかし、辛さが苦手な人は、からし蓮根の食べ方を少し工夫すると良いでしょう。
からし蓮根をそのまま食べるのではなく、マヨネーズにつけて食べると辛さがマイルドになります。または、からし蓮根に胡麻ドレッシングをつけると、胡麻の風味で辛さが和らぎます。
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辛子はパンとの相性が良いので、からし蓮根をパンに挟んでサンドイッチにすると食べやすくなります。この食べ方は、サンドイッチやホットドッグにマスタードを塗る感覚に近いです。
熊本の新名物としてからし蓮根を揚げ菓子にした「からし蓮根チップス」もあるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
からし蓮根
からし蓮根チップス
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