長崎名物の「皿うどん」の麺がうどんじゃないことは、多くの方がご存じだと思いますが、皿うどんとかた焼きそばの違いについては、あまり知られていないのではないでしょうか。本記事では、皿うどんの発祥と、かた焼きそばとの違いについて紹介します。
皿うどんはうどんじゃない
皿うどんという料理名から、うどんを使った料理だと思われがちですが、皿うどんに使用している麺は中華麺です。皿うどんの発祥は、長崎県長崎市にある中華料理店「四海樓(しかいろう)」の店主が、汁無しちゃんぽんとして作ったのが始まりです。ですから、皿うどんの具材や麺はちゃんぽんと同じなので、皿うどんはうどんじゃないわけです。
ちゃんぽんを出前する際に、汁無しの方が運びやすいという理由から、汁無しちゃんぽんの皿うどんが考案されました。
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皿うどんの名前の由来については、農林水産省Webサイトに次のようなことが記載されています。
「皿うどん」という名称は、誕生当時、麺は椀や丼などの深い器に入れるのが常識だったところ、皿で出されたことで多くの驚きを誘い、そこから付けられたものだといわれている。(引用元:農林水産省Webサイト 皿うどん 長崎県)
長崎には、ちゃんぽんと同じ太い麺を使用した「太麺皿うどん」と、パリパリに揚げた細麺に五目あんかけをかけた「細麺皿うどん」があります。
皿うどんとかた焼きそばの違い
長崎名物の皿うどんは、「太麺皿うどん」と「細麺皿うどん」がありますが、揚げ麺に五目あんかけをかけた「細麺皿うどん」は、「かた焼きそば」と非常に似ています。皿うどんとかた焼きそばの調理法は似ていますが、これらの料理は発祥が違います。
皿うどんの発祥は、長崎県長崎市にある中華料理店「四海樓」の店主が、中国人留学生のために安くて食べ応えのある「ちゃんぽん」という料理を考案し、汁無しの方が出前しやすいという理由で、汁無しちゃんぽんである太麺皿うどんが考案されました。その後、揚げ麺に五目あんかけをかけた細麺皿うどんへと展開していきます。
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かた焼きそばの発祥は諸説ありますが、一説によるとアメリカのチャイナタウンの料理人が考案し、それが日本に伝わったとされています。この説が真実であれば、もともと、かた焼きそばは、アメリカに移住した中国人の料理人がアメリカ人向けに考案した料理ということになります。
皿うどんとかた焼きそばの違いをまとめると、かた焼きそばは1種類ですが、長崎名物の皿うどんは、汁無しちゃんぽんの「太麺皿うどん」と、揚げ麺に五目あんかけをかけた「細麺皿うどん」の2種類がある。そして、皿うどんとかた焼きそばでは発祥の地が異なるということです。
長崎皿うどん(揚麺60g×6袋)
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