日本人なら誰もが食べたことがある人気商品「雪見だいふく」。冷凍しても生地が硬くならないところを見ると、実は餅じゃないのでは?と疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。その理由は、雪見だいふくの生地には、福井名物「羽二重餅(はぶたえもち)」と同じ工夫が施されているからです。
雪見だいふくは餅じゃない?
大手菓子メーカーのロッテが手掛ける人気商品「雪見だいふく」は、バニラアイスを餅で包んだ大福風のアイスですが、餅を冷凍しているのに、なぜ硬くならないのでしょうか?
実は、雪見だいふくに使用している生地は、厳密に言うと餅ではなく「求肥(ぎゅうひ)」なので、冷凍しても柔らかい状態を維持することができるのです。
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餅と求肥はどちらも餅米を使用しますが、それぞれの製法が異なります。餅の作り方は、蒸した餅米をつくことで、粘りのある餅にします。それに対して求肥は、粉にした餅米に砂糖、水飴、水を加えて、加熱しながら練り合わせて作ります。
求肥には、多くの砂糖や水飴が含まれているので、糖の保水性により製造から時間が経っても、冷凍しても柔らかい状態を維持できるわけです。
雪見だいふくには、「羽二重粉(はぶたえこ)」という非常に粒子の細かい餅粉が使われています。これにより滑らかで口どけが良い独自の食感を実現しています。
ロッテ「雪見だいふく」と福井名物「羽二重餅」との共通点とは?
福井県には、求肥そのものを菓子とした「羽二重餅(はぶたえもち)」という名物があります。つまり、雪見だいふくの生地と福井名物の羽二重餅は、どちらも求肥で出来ているという共通点があります。ですから、雪見だいふくの滑らかで柔らかい生地が好きな方は、羽二重餅も是非味わってほしいものです。
羽二重餅の発祥は、福井県福井市にある老舗和菓子店「羽二重餅総本舗 松岡軒」とされています。羽二重餅は、福井特産の絹織物「羽二重」の絹の滑らかさに似せた和菓子として、明治38年から販売されています。
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羽二重餅は、原料の配合によって食感が変わるので、提供元ごとに独自の製法が受け継がれています。雪見だいふくが餅じゃない求肥でバニラアイスを包んだように、羽二重餅にも様々なアレンジ商品が存在し、羽二重餅に餡子やきな粉を加えたり、イチゴを包んでみたり、さらには羽二重バターチーズサンドとったものもあります。
羽二重餅
羽二重バターチーズサンド
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