秋田名物「いぶりがっこ」と一般的な「たくあん」は、どちらも大根を原料にした漬物ですが、「たくあん」を燻製したからといって、「いぶりがっこ」になるわけではありません。本記事では、「いぶりがっこ」と「たくあん」の違いについて紹介します。
「いぶりがっこ」と「たくあん」の違い
「たくあん」を燻製しても「いぶりがっこ」にはならない
「たくあん」の作り方は、大根を天日干し、または塩押しして脱水した後に、塩や糖類を加えてぬか漬けします。しかし、秋田名物「いぶりがっこ」の作り方は、「たくあん」とは全く違います。
「いぶりがっこ」の製法は、「たくあん」を燻製するのではなく、燻製した大根をぬか漬けして作ります。日本海側の豪雪地帯である秋田県は、冬の時期に湿度が高くなるため、大根の収穫期に「たくあん」を作る時のような乾燥方法ができません。
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ですから、秋田県では、囲炉裏の煙で燻して大根を乾燥させる製法が行われてきました。「いぶりがっこ」と「たくあん」の製法の違いは、冬季に湿度が高くなる秋田県の気候から生じたものなのです。
その後、ストーブの普及とともに、家庭で囲炉裏を使って「いぶりがっこ」を作ることは少なくなっていきました。「がっこ」は秋田県の方言で漬物のことなので、「いぶりがっこ」は、燻り大根漬けという意味になります。
「いぶりがっこ」はチーズとの相性が抜群
米ぬかには植物性乳酸菌が含まれているので、「いぶりがっこ」は乳酸発酵食品と言えます。そのため、同じく乳酸菌で発酵したチーズとの相性が良く、「いぶりがっこ」とチーズを組み合わせてできた加工食品が数多く存在します。
「たくあん」も米ぬかの乳酸菌で発酵した食品なので、実はチーズと合わなくもないのですが、燻製の香りが楽しめる「いぶりがっこ」の方がチーズとよく合います。大根を燻製する製法の違いにより、「いぶりがっこ」と「たくあん」では、美味しい食べ方も違ってきます。
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ハムやベーコン、スモークサーモンなど、肉や魚を燻製した食品はいろいろありますが、「いぶりがっこ」のように野菜を燻製にした食品は、世界的に見ても珍しいものです。
秋田名物「いぶりがっこ(100g×2袋)」
いぶりがっこチーズ(43g×10袋)
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