栃木県宇都宮市の「宇都宮餃子」、静岡県浜松市の「浜松餃子」、宮崎県宮崎市の「宮崎餃子」は、全国の餃子消費量(購入金額)の1位を争うなかで、いつしか日本三大餃子と呼ばれるようになり、頻繁に順位が入れ替わっている状態です。本記事では、それぞれのご当地餃子が三つ巴の争いを行うライバルになった経緯と、宇都宮餃子・浜松餃子・宮崎餃子の特徴の違いについて紹介します。
日本三大餃子の三つ巴の争い
栃木県宇都宮市が、「餃子の街」として全国に知られるようになったのは1990年代のことでした。全国各地には昔からご当地餃子がいくつかあったのですが、宇都宮市は餃子購入額が全国上位の都市として大々的にPRしていたため、宇都宮餃子は全国的に認知されていきます。
ところが、2010年の総務省家計調査により、栃木県宇都宮市と静岡県浜松市の餃子の消費額がほぼ同じであることが判明しました。その結果、宇都宮餃子と浜松餃子がライバル関係となり、餃子業界を盛り上げることとなります。
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そんな中、新たにご当地餃子として名乗りを上げたのが、宮崎市の宮崎餃子です。2021年の家計調査によると、宮崎県宮崎市の餃子の年間支出金額が、宇都宮市と浜松市を抑えて全国1位であることが明らかになります。これにより、宇都宮餃子・浜松餃子・宮崎餃子の全国餃子消費量1位をかけた争い勃発し、日本三大餃子の三つ巴の状態は、餃子業界をさらに盛り上がることとなりました。
宇都宮餃子・浜松餃子・宮崎餃子の特徴の違い
宇都宮餃子には、明確な定義がありませんが、一般的な餃子よりもキャベツや白菜などの野菜を入れる割合が多い傾向があります。宇都宮市内には、餃子を扱う飲食店が300件程度あるので、様々な特徴の餃子が提供されていますが、その中でも宇都宮餃子の老舗店として有名なのが「正嗣(まさし)」と「みんみん」です。
正嗣の餃子は、野菜多めでシャキシャキとした食感でさっぱりとした味わいが特徴です。みんみんの餃子は、皮がモッチリとした食感で肉汁までしっかり味わえるという違いがあります。
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浜松餃子と他県の餃子との違いは、付け合わせに蒸したモヤシを添えることです。フライパンに餃子を丸く並べて焼くと、中央にぽっかりと空間ができます。その空間を埋めるように皿の中央に蒸したモヤシを置くのが浜松餃子の特徴です。このような提供スタイルは、浜松餃子の元祖である「石松餃子」の創業者が考案しました。
宮崎餃子も店舗によって様々な餃子が提供されていますが、宇都宮餃子や浜松餃子との違いを挙げるとするならば、宮崎餃子はラードで焼くのが特徴です。宮崎市では毎月3日が「餃子の日」とされており、この日に黄色いのぼりが目印の加盟店に行くと、宮崎餃子がお得に食べられます。(具体的なお得内容は店舗によって異なります。)
宇都宮餃子「正嗣(まさし)」
宇都宮餃子「みんみん」
浜松餃子「石松餃子」
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