島根県出雲地方の郷土料理「出雲そば」には、「割子そば」と「釜揚げそば」の2種類の食べ方があります。本記事では、出雲名物の割子そばと一般的なざるそばの違いや、出雲名物の釜揚げそばと一般的なかけそばの違いについて紹介します。
出雲そばの食べ方は「割子そば」と「釜揚げそば」の2種類
島根県の出雲地方に古くから伝わる出雲そばには、冷たい「割子そば」と、温かい「釜揚げそば」の2種類の食べ方があります。
割子そばは、松江発祥の食べ方とされており、三段重ねの丸い「割子(出雲地方では重箱のことを割子と言う)」に入ったそばに、薬味とだし汁をかけて食べるのが特徴です。
釜揚げそばは、出雲大社などの神社周辺で発祥したとされており、茹でたそばを茹で汁ごと器によそい、そこに薬味とだし汁を入れて食べるのが特徴です。
それでは、出雲そばの割子そばと釜揚げそばは、一般的なざるそばやもりそば、かけそばなどの食べ方とどのような違いがあるのでしょうか。
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出雲「割子そば」と「ざるそば」の違い
一般的なざるそばやもりそばは、茹でたそばを水でヌメリをとってから器に盛り、そばを薬味を入れたつけ汁につけて食べます。
一方、出雲名物の割子そばは、三段重ねの丸い割子(重箱)にそばが入っていて、そのそばに薬味とだし汁を直接かけて食べるという違いがあります。
割子そばは三段重ねで一人前となっており、まずは一番上の割子に薬味とだし汁をかけて食し、それが食べ終わったら残っただし汁を二段目にかけて食べていきます。だし汁を使い回して上から順に食べることも、雲名物の割子そばと一般的なざるそばやもりそばの違いです。
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出雲「釜揚げそば」と「かけそば」の違い
出雲名物の釜揚げそばは、温かいそばと茹で汁にだし汁を入れて食べるので、一見、かけそばと同じように思われがちですが、実はこれらのそばは全く味わいが違います。
一般的なかけそばは、茹でたそばを水でヌメリをとってから汁に入れます。一方、出雲名物の釜揚げそばは、そばのヌメリをとらずに、そば湯ごと器に入れます。そばはヌメリをとった方がのど越しが良くなるのですが、ヌメリをとらない釜揚げそばは、そば本来の香りと味わいが楽しめます。
出雲の割子そば(4人前)
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