山口県岩国市の郷土料理「岩国寿司」は、江戸時代のセレブ料理だったこともあり、色鮮やかな食材が使われた豪華な見た目が特徴です。本記事では、岩国寿司に使用する主な材料について紹介します。
岩国寿司が豪華な理由とは?
山口県岩国市を代表する郷土料理である岩国寿司は、錦糸卵や田麩など色鮮やかな材料が使われた押し寿司の一種です。岩国寿司は、別名「殿様寿司」と言われ、城下町らしい豪華な具材と四角い形状が特徴です。
岩国寿司の起源は諸説ありますが、一説によると、江戸時代に岩国藩主の吉川公が、山の上の城へ持ち運びができる保存食として考案したものとされています。豪華な見た目であることから、祝いの席にだす料理としても、昔から地域の人々に親しまれています。
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以前は岩国寿司のことを「角寿司」と呼んでいましたが、1987年(昭和62年)以降は岩国市の郷土料理として全国的に認知してもらうために、地名を付けた「岩国寿司」という料理名に変更しています。
豪華な見た目の郷土料理として知られる岩国寿司ですが、岩国寿司にはどのような具材が使われているのでしょうか。次では、岩国寿司に使われている主な材料について紹介します。
岩国寿司の材料は何が入っているの?
岩国市観光振興課が運営する観光情報サイト「岩国 旅の架け橋」では、岩国寿司の主な材料について次のようなことが記載されています。
一度に4〜5升つけ込む豪快な作り方で、型の中で具と寿司飯を交互に重ねて押します。名産のレンコンや瀬戸内の新鮮な魚を入れるのが特色です。(引用元:岩国市観光振興課 岩国 旅の架け橋 岩国寿司)
岩国寿司を作るうえで欠かせない材料は、岩国市の名産の「岩国れんこん」です。岩国市は、山口県内で最もレンコンの収穫量が多い、レンコンの産地です。
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一般的なレンコンは穴が8つですが、岩国れんこんは穴が9つのものが多く、岩国藩主の家紋に似ていることから、藩主から好まれる食材であったと言われています。
岩国寿司の作り方は、寿司枠の底に伝統野菜のチシャの葉(他の植物の葉で代用することもある)を敷き、そこにアジなどのすり身を混ぜた寿司飯を詰めます。
その上に岩国れんこんの酢漬け・錦糸卵・田麩・椎茸・春菊などをのせて、再びチシャの葉を敷いて、同様に3~5段ほど重ねます。
最後に寿司枠の蓋をのせて重しをかけ、木枠を外して一人前サイズに切り分けたら岩国寿司の完成です。
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