「ずんだ餡」と「うぐいす餡」は、どちらも緑色の餡ですが、原料となる豆の種類が違います。本記事では、ずんだ餡とうぐいす餡の違いや、ずんだと枝豆やだだちゃ豆の違いについて紹介します。
「ずんだ餡」と「うぐいす餡」の違い
ずんだ餡とは、宮城県の郷土料理「ずんだ餅」に使用する餡で、枝豆が原料になっています。ずんだ餡の作り方は、未成熟の大豆である枝豆を塩茹でしてから、さやの中の豆を取り出します。その豆の薄皮を剥いて潰してから、砂糖を加えて味付けしたものがずんだ餡です。
ずんだは、別名「じんだ」「づんだ」「じんだん」「ヌタ」と呼ばれることもあります。ずんだの名前の由来は諸説あり、農林水産省WEBサイトには次のような説が記載されています。
甚太という農夫が創作したという説、伊達政宗公が陣太刀の柄で枝豆を砕いた説、豆を打つ音「ずんだ(豆ん打)」を表したとの説もある。(引用元:農林水産省WEBサイト ずんだ餅 宮城県)
Sponsored Links
一方、うぐいす餡の原料は青えんどう豆(グリーンピース)なので、枝豆が原料のずんだ餡とは違います。青えんどう豆とは、エンドウ(豌豆)の一種で、さやが硬い硬莢種の豆を乾燥させたものです。因みに、さやが柔らかい軟莢種をサヤエンドウと言い、この豆がグリーンピースとして食べられています。
うぐいす餡は、青えんどう豆を茹でてから潰して砂糖で味付けしたものなので、青えんどう豆と枝豆という原料の違いはありますが、ずんだ餡の作り方とほぼ同じです。
青えんどう豆を甘く煮たものは、鶯のような緑がかった茶褐色になることから「うぐいす豆」と呼ばれています。青えんどう豆を原料にしたうぐいす餡の名前の由来も同じです。
「ずんだ」と「枝豆・だだちゃ豆」の違い
ずんだとは、ずんだ餅に使用する餡のことで、枝豆やだだちゃ豆はその原料という違いがあります。ずんだ餅以外にも、ずんだアイスクリームやずんだケーキなど、ずんだ餡を使った新商品もあります。
Sponsored Links
ずんだは、宮城県の他にも山形県や福島県などの郷土料理に用いられます。だだちゃ豆は山形県鶴岡市の特産品で、塩茹でした豆をそのまま食べることが多いですが、だだちゃ豆を原料にずんだ餅を作ることもあります。
山形県産のだだちゃ豆は、新潟県産の茶豆と深い関わりがあり、一般的な枝豆とは異なります。だだちゃ豆・茶豆・枝豆の違いについては、以前に書いた記事があるので合わせてご覧ください。
ずんだ餅(6個×3パック)
Sponsored Links