佐賀県の最北部に位置する唐津市呼子町はイカの良港として知られており、ここで水揚げされた良質なイカを原料に作ったご当地グルメが「いかしゅうまい」です。本記事では、いかしゅうまいの中身や皮の原材料について紹介します。記事の後半では、いかしゅうまいを考案する際にヒントになった「しんじょ」という和食についても解説しているので、合わせてご覧ください。
いかしゅうまいの中身や皮の原材料は?
いかしゅうまいの発祥は、佐賀県唐津市呼子町の海中に設置された「海中レストラン萬坊」で考案されました。
通常のシュウマイの中身は豚ひき肉と玉ねぎですが、いかしゅうまいの中身は、イカとスケソウダラのすり身、玉ねぎ、卵、海塩、コーン油が原材料になっています。
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通常のシュウマイは、シュウマイの皮で包まれていますが、いかしゅうまいは、シュウマイの皮よりもやや厚いワンタンの皮を細かく刻み、外側にまぶしています。こうすることで、見た目が華やかになり、面白い食感になります。ワンタンの皮の原材料は、シュウマイの皮と同様に小麦粉からできています。
いかしゅうまいは、蒸しても揚げても美味しくいただけます。いかしゅうまいを揚げると、中身の柔らかさと外側のカリカリの食感が際立ちます。
いかしゅうまいの元になった和食「しんじょ」とは?
いかしゅうまいを初めて食べた時は、全く新しい味わいに驚くことでしょう。いかしゅうまいの食感は、通常のシュウマイとは違います。シュウマイと言うよりも、かまぼこに近い印象があります。
「呼子萬坊」の公式サイトには、いかしゅうまいの発祥について次のようなことが記載されています。
漁師からヒントを得て、イカのすり身をつかった和食の「しんじょ」のようなものを思いつき、いかしゅうまいの原型となるものが出来ました。(引用元:呼子萬坊公式サイト いかしゅうまい誕生秘話)
いかしゅうまいを考案する際のヒントになったのは、「真薯(しんじょ)」という和食で、古くは栗山善四郎によって著された江戸料理の献立集「料理通(1822年)」にも記されている料理です。
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しんじょとは、カニ、エビ、魚などのすり身と、山芋や卵白、出汁などを練り合わせたものです。これを蒸したり、揚げたりして調理します。
しんじょはかまぼこに似た練り物料理なんで、それを発想のヒントにしたいかしゅうまいの中身も、練り物に近い食感になっています。いかしゅうまいを揚げて食べるところも、しんじょの食べ方と似ています。しかし、いかしゅうまいは原料にイカを使用したことと、外側に細かく刻んだワンタンの皮をまぶしたことで、全く新しい味わいの料理になっています。
萬坊「いかしゅうまい(15個入)」
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