京都を代表する和菓子と言えば「八ツ橋」ですが、八ツ橋には、その他にも「生八ツ橋」「おたべ」「こたべ」「夕子」などと呼ばれるものがあります。これらの違いは何なのでしょうか。
「八ツ橋」「生八ツ橋」「おたべ」の違い
八ツ橋は、京都に古くから伝わる和菓子の1つで、米粉、砂糖、ニッキを主原料とした硬い焼き菓子です。八ツ橋に使われているニッキとは、クスノキ科の「シナニッケイ」という樹木の根から作られた香辛料です。ちなみに、シナニッケイの幹から作られているのがシナモンです。
八ツ橋の形は、箏(こと)や橋を模して作られたとされおり、湾曲した長方形をしているのが特徴です。
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一方、生八ツ橋とは、生地を焼かずに長方形に切っただけのものを言います。つまり、八ツ橋と生八ツ橋の違いは、八ツ橋は硬い焼き菓子で、生八ツ橋は柔らかい生菓子という違いになります。
さらに派生して、餡を生八ツ橋で三角形に包んだものを「餡入り生八ツ橋」と呼んでいます。そして、おたべとは、「株式会社美十」が製造販売している餡入り生八ツ橋の商品名です。
現在は、八ツ橋や生八ツ橋よりも、餡入り生八ツ橋の方が好まれる傾向があり、餡入り生八ツ橋のことを単に「八ツ橋」と呼ぶことも少なくありません。そのため、硬い焼き菓子の八ツ橋を「焼き八ツ橋」と呼ぶことで、生八ツ橋や餡入り生八ツ橋との違いを区別することがあります。
「こたべ」や「夕子」とは?
こたべは、おたべと同様に「株式会社美十」が製造販売している餡入り生八ツ橋の商品名です。
おたべという商品名は、京都弁の「おたべやす」が由来になっているのですが、ふた口サイズのおたべを、ひと口サイズに小さくしたのが「こたべ」です。おたべの子供サイズだから、こたべと呼んでいるわけです。
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餡入り生八ツ橋の製造販売を行っている会社は「株式会社美十」だけではなく、それ以外にも十数社ほどあります。「株式会社井筒八ッ橋本舗」が製造販売している餡入り生八ツ橋の商品名が「夕子」で、他にも「株式会社聖護院八ッ橋総本店」が手掛ける「聖・ひじり」という餡入り生八ツ橋も有名です。
餡入り生八ツ橋には各商品によって様々なものがあり、粒餡だけではなく、チョコや栗、抹茶味などの商品が提供されています。
おたべ
こたべ
夕子
聖・ひじり
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