岐阜県の飛騨高山で古くから食されているご当地グルメ「漬物ステーキ」は、その名の通り漬物をステーキのように焼いた食べ物です。それでは、なぜ漬物を焼くのでしょうか。そして、漬物ステーキはどんな味がするのでしょうか。本記事では、飛騨高山名物の漬物ステーキについて紹介します。
飛騨高山「漬物ステーキ」はなぜ漬物を焼く?
岐阜県の飛騨地方の中心地である高山市には、「漬物ステーキ(通称:漬けステ)」と呼ばれる、ちょっと変わったご当地グルメがあります。漬物ステーキは、主に白菜の漬物を鉄板で焼いてから卵とじにした食べ物です。それでは、なぜ漬物をステーキのように焼くのでしょうか。その理由は、もともと飛騨高山では、冬の時期に漬物を焼いて食べるという食文化があったからです。
飛騨高山は、岐阜県の北部に位置する山間の豪雪地帯です。この地域は、冬になると一面雪に埋もれてしまうので、漬物は冬の時期の貴重な保存食でした。
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蔵に保存していた漬物は、冬になるとすっかり凍り付いてしまいます。昔はどこの家庭でも囲炉裏があり、飛騨高山では凍った漬物を溶かすために、囲炉裏で焼いて食べるという食文化があったため、現在でも漬物ステーキのような食べ方が地域に根付いていると考えられています。
漬物ステーキは、飛騨高山の多くの飲食店で定番メニューになっており、ほとんどの店舗がステーキ用の鉄板で提供されています。使用する器は各店舗によって異なり、なかには鉄鍋で漬物ステーキを提供する飲食店もあります。
漬物ステーキの発祥については資料が残っておらず、詳細は分かっていませんが、漬物をステーキのように焼いたり、ステーキ用の鉄板を使用することが、漬物ステーキという名前の由来になったのではないかと考えられています。
漬物ステーキはどんな味?
飛騨高山のソウルフードである漬物ステーキは、提供する店舗によって様々な具材と味付けで作られています。
漬物ステーキの基本の作り方は、鉄板に油をひいて主に白菜の漬物を軽く焦げ目がつくまで炒めてから、醤油や味噌などで味付けします。味付けした漬物を鉄板の中央に集めてから卵でとじ、最後に紅ショウガや鰹節などを添えたら完成です。
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漬物ステーキはどんな味なのかは、提供する店舗の味付けにもよりますが、塩気のある漬物を卵でとじることで、マイルドな味わいになるのが特徴です。昔の飛騨高山では、冬の保存食である漬物を、通常の野菜の具材として炒め物に使っていたので、漬物ステーキは、醤油や味噌ベースの炒め物の味と言えばイメージしやすいのではないでしょうか。
なかには、漬物をバターで炒めて漬物ステーキを調理する店舗もあるので、その場合はバター醤油の炒め物の味になります。
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