東京都深川地区(現在の東京都江東区)の郷土料理である「深川めし」は、店舗によって「深川丼」という料理名で提供されていることがあります。それでは、深川めしと深川丼の違いはあるのでしょうか。本記事では、深川めしの呼び方の違いと、ぶっかけタイプと炊き込みタイプの深川めしは、どっちが元祖なのかについて解説していきます。
深川めしと深川丼の違い
深川めしは、深川地区(現在の東京都江東区)の郷土料理で、深川地区の飲食店では「ぶっかけ」と「炊き込み」の2種類のタイプの深川めしが提供されています。
ぶっかけタイプの深川めしは、アサリとネギなどの具材を味噌で煮て、汁ごとご飯にかけたものです。一方、炊き込みタイプの深川めしは、アサリのむき身としめじなどの具材を使った炊き込みご飯という違いがあります。
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深川地区の飲食店の中には、ぶっかけと炊き込みの両方のタイプの深川めしを提供する店舗があり、これらを区別するために、料理名を「深川めし」と「深川丼」に分けています。
あさりとしめじを、こだわりの出汁でふっくらと炊き上げた「深川めし」。ざっくりネギと油揚げを、あさりと秘伝の出汁で煮込んだ「深川丼ぶり」。(引用元:深川釜匠WEBサイト 深川めし 深川丼ぶり)
つまり、炊き込みタイプを「深川めし」、ぶっかけタイプを「深川丼」という違いがあるのですが、これは2種類のタイプの両方を提供する店舗に限られた呼び方です。
深川地区の飲食店では、どちらか1種類のタイプのみを提供しているお店も少なくありません。その場合の料理名はお店によるので、炊き込みタイプを「深川丼」、ぶっかけタイプを「深川めし」と呼んでいることもあります。
深川めしの「ぶっかけ」と「炊き込み」はどっちが元祖?
江戸時代では、江東区永代、佐賀辺りを流れる大横川の一部を深川浦と呼び、そこら一体は、アサリやハマグリ、アオヤギなどが獲れる漁師町として有名でした。
深川めしは、深川の漁師たちが仕事の合間に作って食べていた賄い飯がルーツとされているので、簡単に調理できるぶっかけタイプの深川めしが元祖と言われています。
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炊き込みタイプの深川めしが、深川地区の飲食店で提供されるようになったのは2000年前後からですが、実は深川では江戸時代からアサリを炊き込んで食べる習慣がありました。
江戸時代から「ぬきみ」といって、殻からはずした身だけを売っていたために、そのぬきみを使った「炊き込みご飯」が生まれ、その炊き込みご飯を温かく食べるために熱い汁をかけて食べる汁かけ飯も江戸の食べ方として定着した。(引用元:農林水産省WEBサイト 深川めし/深川丼 東京都)
現在では、丼鍋で一人前ごとに調理する「深川鍋」を提供するお店もあります。
深川めしの素(4個セット)
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