ちまきは、もち米を植物の葉っぱで包んだ食べ物ですが、ちまきに使っているのは何の葉っぱでしょうか。本記事では、ちまきの葉っぱの種類と中身について紹介します。
ちまきの葉っぱは何の種類?
日本で食べられているちまきは、笹の葉や竹の皮を使用することが多いですが、もともとはチガヤの葉でもち米を巻いていたことから「ちまき(茅巻き)」と呼ばれるようになりました。
チガヤはイネ科の植物なので、稲の葉っぱのように細長く先の尖った葉をしています。そもそも、ちまきは奈良時代に中国から日本に伝わったもので、中国では2世紀以前からちまきが食べられていました。
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古代中国で食べていたちまきは、マコモの葉っぱを使用し、日本ではチガヤや笹の葉っぱでもち米を包んでいます。マコモ、チガヤ、笹は、どれもイネ科の植物なので、似たような葉っぱの形をしています。
ちまきの材料や何の葉っぱを使っているかは地域によって違いますが、日本ではもち米やうるち米を、竹の皮または笹の葉っぱで包んでイグサなどで縛ってから、包んだ葉っぱごと蒸したり茹でたりして加熱して作ります。出来上がったちまきは、葉っぱを剥いて中身だけを食べます。
ちまきの中身は地域で違う
ちまきは地域によって中身が違い、北海道から関東甲信越のちまきの中身はおこわで、東海から九州のちまきの中身は団子が包まれています。
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ちまきは、奈良時代に中国から端午の節句の風習の1つとして日本に伝来し、平城宮があった近畿地方では、白い団子が入った細長い形のちまきが根付いています。その影響で西日本では、奈良県を中心に団子が入ったちまきが主流になっています。ただし、四国と九州の一部の地域では、中身がおこわのちまきが食べられています。
また、宮崎県や鹿児島県および熊本県南部では、灰汁(あく)を使ったちまきのことを「あくまき」と呼んでいたり、山形県や新潟県では、笹で包んだ団子のことを笹団子と呼んでいたり、地域によって違った伝統食が存在します。沖縄県では、月桃の葉っぱで包んだ「ムーチー」と呼ばれる郷土料理もあるので、何の種類の葉っぱで包まれているのかは地域によって異なります。
ちまき(おこわ)
ちまき(団子)
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