ショウガとミョウガは、日本に古くから伝わる香味野菜ですが、これらはどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、ショウガとミョウガの違いや、日本伝来の歴史について紹介します。
ショウガとミョウガの違い
ショウガとミョウガは、どちらもショウガ科ショウガ属に分類される多年草ですが、これらは異なる植物です。ショウガ(生姜)の学名は「Zingiber officinale(ジンギバー オフィシナレ)」で、英名は「Ginger(ジンジャー)」です。
そして、ミョウガ(茗荷)の学名は「Zingiber mioga(ジンギバー ミョウガ)」です。ミョウガを食用目的で栽培しているのは日本だけということで、英名も「Myoga(ミョウガ)」で和名と同じです。このようにショウガとミョウガは、植物自体に違いがあるのです。
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また、ショウガとミョウガでは、食用となる植物の部分が違います。ショウガは、肥大した茎の根元の部分を香辛料といて使います。ショウガの塊茎には強い辛味と香りがあり、酢漬けにしたショウガを寿司や刺身に添えたり、すりおろしたショウガを醤油に入れて生姜醤油にしたりと、様々な使い方をします。
一方、ミョウガは蕾(花穂)の部分を香味野菜として使うという違いがあります。ミョウガの爽快な香りを活かして、刻んだミョウガを薬味にしたり、ミョウガの蕾をそのまま酢漬けにして食べることもあります。
ショウガとミョウガはいつ頃から日本に伝わったの?
ショウガとミョウガは、いずれも東南アジア原産の植物で、大陸から中国を経由して日本に持ち込まれたと考えられています。
2~3世紀頃の邪馬台国について書かれている中国の書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」には、「薑(ショウガ)」と「襄荷(ミョウガ)」という記述があり、ショウガとミョウガが卑弥呼の時代から日本に存在していたことが分かっています。しかし、この頃は、ショウガとミョウガを食用として利用されていなかったと考えられています。
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ショウガとミョウガを食材として本格的に使われるようになったのは平安時代になってからです。平安時代前期に書かれた日本現存最古の薬物事典「本草和名(ほんぞうわみょう)」には、ショウガとミョウガが食用として使われていたことが分かる記述が残っています。
また、平安時代中期にまとめられた法典「延喜式(えんぎしき)」には、ショウガとミョウガが食用として栽培されていたことが明記されています。現在の日本でもショウガとミョウガは全国的に食べられていますが、ショウガとミョウガの生産量が日本で最も多いのは高知県です。
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