熊本名物の「太平燕(タイピーエン)」は、地元の学校給食にでるくらい愛されているソウルフードです。もともと太平燕は中国からの渡来人によって考案され、九州各地に伝来しましたが、現在は主に熊本県で食されています。それでは、太平燕はなぜ熊本名物になったのでしょうか。本記事では、太平燕が熊本名物になった理由や、太平燕のカロリーについて紹介します。
「太平燕(タイピーエン)」はなぜ熊本名物になったのか?
太平燕の発祥は、110年から120年ほど前に中国の福建省から長崎に渡ってきた華僑たちによって考案された食べ物です。
太平燕は、来日した華僑たちによって九州地方に広く伝わりましたが、なぜか熊本県以外は太平燕を食べる食文化が途絶えてしまい、現在では太平燕が熊本名物になっています。
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この謎について、太平燕の元祖のひとつとされる熊本の老舗中華料理店「中国名菜 紅蘭亭」のWEBサイトでは、次のような見解が記載されています。
今となっては注目されている太平燕ですが、それよりもずっと以前から、それこそ創業してから80年の永きに渡り紅蘭亭では常に人気商品です。その太平燕を注文するお客様層は圧倒的に女性でした。太平燕の素晴らしさを見い出し大事にしてくれた「熊本の女性」達の支持があったからこそ、メニューから消えることなく熊本名物として定着することができたのでしょう。(引用元:中国名菜 紅蘭亭WEBサイト 太平燕はなぜ熊本名物?)
太平燕の味は長崎ちゃんぽんに似ていますが、中華麺の代わりに春雨を使用しているため、比較的低カロリーです。おそらく、ヘルシーな食べ物として熊本の女性たちに支持されたのではないでしょうか。
「太平燕(タイピーエン)」のカロリーはどのくらい?
太平燕一杯のカロリーは提供する店舗によって異なりますが、約350キロカロリーです。たとえば、熊本ラーメン一杯が約490キロカロリーで、長崎ちゃんぽん一杯が約600キロカロリーなので、これらと比べると太平燕はヘルシーな食べ物だということが分かります。
熊本名物の太平燕は、緑豆100%の春雨を使っているのが特徴です。インスタント食品やレトルト食品などで使用されている春雨は、ジャガイモやサツマイモ由来のデンプンが混入されていますが、緑豆100%の春雨の方がさらにカロリーが低いです。
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太平燕は低カロリーなだけではなく食べ応えも十分です。太平燕の具材は、「虎皮蛋(フーヒータン)」と呼ばれる揚げ卵と豚肉に、エビやイカなどの魚介類に加え、白菜、タケノコ、キクラゲなどから食物繊維をたっぷり摂取することができます。
低カロリーなのに具沢山ということが、熊本の女性たちに太平燕が受け入れられた要因のひとつなのではなでしょうか。地元の食品メーカーである「イケダ食品」では、太平燕が低カロリーという点に着目したヘルシー春雨スープを販売しています。イケダ食品の太平燕チキン味は1食あたりなんと55キロカロリーです。太平燕白湯とんこつ味は1食あたり56キロカロリー、太平燕ゆず胡椒味は1食あたり70キロカロリーとなっています。
イケダ食品 太平燕詰め合わせ3種セット
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