料理には欠かせない調味料のひとつ「食塩」。日本の食塩はどのように作られているのでしょうか。本記事では、食塩の製法や、アジシオ、にがり塩との違いについて紹介します。
食塩とアジシオの違いや使い方
食塩とは、食用のために作られた塩のことで、主成分は塩化ナトリウムです。一般的な塩は、海水を煮詰めて結晶化した塩を取り出したものです。
一方、アジシオは、味の素株式会社が1960年(昭和35年)に販売を開始した塩の商品名です。食塩とアジシオの違いは、アジシオは旨味成分であるグルタミン酸ナトリウムを、食塩に添加されているということです。そのためアジシオを料理に使用すると、塩味だけではなく旨味も増します。
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食塩は、湿気が原因で固まることがありますが、アジシオは食塩をグルタミン酸ナトリウムでコーティングしたものなので、固まりにくいという違いがあります。
食塩の使い方は、料理の味の調整や、揚げ物などのつけ塩など、料理全般に使えます。アジシオも食塩と同様に料理の味付けに使用できますが、旨味を加えたい時に効果を発揮します。アジシオの使い方は、たとえば、チャーハンに隠し味として使うと美味しくなります。浅漬けにアジシオを使用すると、塩辛いだけではなく旨味のある漬物になります。
その他には、おにぎり、フライドポテト、天ぷらなど、普段は食塩だけで済ましていたものにアジシオを使うと、旨味が増します。
アジシオ
食塩とにがり塩の違いや使い方
一般的な食塩は、主に海水を原料として作られています。食塩の製法は「採かん(さいかん)」「煎ごう(せんごう)」「乾燥」の3つの工程に分けられます。
採かんとは、濃度の高い塩水を作る工程のことで、イオン交換膜と電気エネルギーを利用して、海水の塩分を約6倍ほどに濃縮します。その後、濃縮された海水を煎ごう作業で煮詰めて水分を蒸発させ、塩分濃度が25%を超えると塩の結晶ができます。最後に、塩の結晶をろ過して取り出し、乾燥させてサラサラにしたものが食塩です。
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煎ごうの行程で残った液体が「にがり」です。にがりの主成分は塩化マグネシウムで、塩の業界では、マグネシウムが0.1%以上含まれているものを「にがり塩」としています。
にがり塩は、マグネシウムの影響でマイルドな苦味があるのが特徴です。にがり塩は、塩化ナトリウムだけではなく、マグネシウムやカリウムなどのミネラルが含まれいるので、一般的な食塩と比べて味に深みがあるという違いがあります。そのため、にがり塩を使うと料理を美味しくする働きがあるのです。
にがり塩の使い方は、揚げ物や漬物、サラダなど、料理をする際に食塩の代わりに、にがり塩を使うと、深みのある味わいになります。
にがり塩
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